脳にはそれぞれ役割を持った場所があります。

その中で 後頭葉(こうとうよう) は、「見る」働きを担当している場所です。

私たちは目で見ているように感じますが、

実際には 目で見た情報を脳が処理することで「見えている」と認識しています。

その情報を処理している中心が 後頭葉 です。

ここでは

  • 後頭葉はどこにある?
  • 後頭葉はどんな働きをしている?
  • ダメージを受けるとどんな症状が出る?

をわかりやすく解説します。

後頭葉はどこにある?

後頭葉は「脳の一番うしろ側」にあります。

ちょうど後頭部(後ろ頭)の内側

に位置しています。

例えるなら

  • 脳の「映像スクリーン」
  • 脳の「映像処理センター」

のような場所です。

目から入った情報は

目 (光を取り込むレンズ)→ 視神経(導線) → 後頭葉(現像する場所)

という順番で送られ、

映像として理解されます。

後頭葉の主な仕事

後頭葉の大きな役割は

視覚情報の処理です。

具体的には次のような働きをしています。

① 見たものを映像として認識する

目からは入った光の情報しか持ちません。

なので、そのままでは意味を持ちません。

後頭葉が

  • 明るさ
  • 動き

などを分析することで

「物として認識」できるようになります。

② 物の形や色を理解する

後頭葉は

  • 物の輪郭
  • 色の違い
  • 動き

などを処理しています。

そのため

  • 人の顔
  • 文字
  • 物の形

などを認識することができます。

③ 見ている空間を理解する

後頭葉は

空間認識にも関わっています。

例えば

  • 物の位置
  • 距離
  • 動き

などを理解する働きがあります。

この情報は

頭頂葉などの他の脳の部分とも連携しています。

後頭葉がダメージを受けるとどんな症状が出る?

後頭葉に障害が起こると

見え方に関する症状が現れることがあります。

① 視野が欠ける(視野障害)

後頭葉の障害で最も多い症状が

視野障害です。

例えば

  • 右側が見えない
  • 左側が見えない
  • 視野の一部が欠ける

といった症状が出ることがあります。

これを

同名半盲

右目も左目も、両方のレンズの右半分(または左半分)が真っ暗になってしまう状態です

と呼ぶこともあります。

② 物が何かわからなくなる(視覚失認)

目は見えているのに

それが何の物なのか分からない状態になることがあります。

例えば

  • 目の前の物が何かわからない
  • 人の顔が分からない

といった症状です。

これを

視覚失認

と呼びます。

③ 文字が読めなくなる

後頭葉の障害では

文字を読むことが難しくなることもあります。

不思議なことに、「文字はかけるのに、それを読めない」

といった症状も出ます。

これは

失読

と呼ばれる症状で、

  • 文字が認識できない
  • 文章が読めない

といった状態が関係しています。

④ 見えているのに気づかない

後頭葉の障害では

  • 見えているのに気づかない
  • 見落としてしまう

といった症状が起こることもあります。

特に後頭葉の広い範囲に障害がある場合に見られます。

目が見えていないのに、本人は見えていると言い張る。

「見えてないことを否定する」と言う不思議な症状があります。

これをアントン症候群といいます。

まとめ

後頭葉は

「見る」という働きを担当する脳の場所です。

主な役割は

  • 視覚情報の処理
  • 形や色の認識
  • 空間や動きの理解

などです。

そのため後頭葉がダメージを受けると

  • 視野が欠ける(視野障害)
  • 物が何かわからなくなる(視覚失認)
  • 文字が読めなくなる(失読)

などの症状が現れることがあります。

私たちが普段当たり前のように行っている

「見る」という行為は、後頭葉の働きによって成り立っています。

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