小脳の仕事とは?ダメージを受けるとどうなる?をやさしく解説

脳にはそれぞれ役割の違う場所があります。
その中で 小脳(しょうのう) は、体の動きをスムーズにする役割を持っています。
私たちは普段
- 歩く
- 手を伸ばす
- 物をつかむ
といった動作を当たり前のように行っていますが、
これらの動きを正確に調整しているのが小脳です。
ここでは
- 小脳はどこにある?
- 小脳はどんな働きをしている?
- 小脳がダメージを受けるとどうなる?
をやさしく解説します。
小脳はどこにある?
小脳は
脳の後ろ側の下の方
にあります。
ちょうど、後頭部「えりあしの少し上あたり」
に位置していて、
大脳の下にくっつくような形をしています。

名前は「小さい脳」ですが、実は 非常に重要な役割を持つ脳の部分です。
小脳の主な仕事
小脳の役割は
体の動きを調整することです。
具体的には次のような働きをしています。
① 体のバランスを保つ
小脳は
体のバランスを保つ働きをしています。
例えば
- 立つ
- 歩く
- 姿勢を保つ
といった動作は、小脳が調整しています。
そのため小脳が正常に働くことで
ふらつかずに歩くことができるのです。
② 動きをスムーズにする
体を動かす指令は主に大脳から出ますが、
その動きを「現場監督」のように
正確でスムーズに調整する
役割をしているのが小脳です。
例えば
- コップに手を伸ばし、こぼさないように口元へ運ぶ
- シャツの小さなボタンを留める
- ペンで強弱をつけて字を書く
といった力加減や距離感も小脳が裏方で支えてくれています。
③ 動きのタイミングを調整する
小脳は
動きのタイミング
を調整する役割もあります。
例えば
- 手を伸ばすタイミング
- 足を出すタイミング
などを調整して
スムーズな動きを作っています。
④ 運動を記憶する(運動学習)
小脳は
体の動きを覚える(運動の記憶)という働きもしています。
例えば
• 自転車に乗る
• 箸を使う
• 字を書く
• スポーツの動き
など、一度覚えた動きは
しばらくやらなくても忘れにくいですよね?
これは小脳が
その動きをメモリー(記憶)してくれているからです。
この働きを
運動学習と呼びます。
リハビリでは、この「運動学習」の働きを利用して、繰り返し練習をすることで動きを改善していきます。(毎日同じような練習をするのはそのためです。)
小脳がダメージを受けるとどんな症状が出る?
小脳に障害が起こると
次のような体の動きやバランスに関する症状が現れます。
① ふらついて歩きにくくなる
小脳が障害されると
- まっすぐ歩けない
- ふらつく
- 酔ったような歩き方になる
といった症状が出ることがあります。
これを
体のコントロールがうまく効きにくくなる状態【運動失調(うんどうしっちょう)】
と呼びます。
② 手の動きがぎこちなくなる
小脳の障害では
- 物をつかみにくい
- 手が震える
- 動きがぎこちない
といった症状が出ることがあります。
特に、
「コップをつかもうとするときに、手前で止まったり、逆にいき過ぎてしまったりする。」
といった症状が出ることがあります。
これを「測定障害(そくていしょうがい)」といいます。
また、「手の震え」は何かしようとした時に強く現れます。
例えば、
「じっとしている時はいいけど、コップに手を伸ばした瞬間に、手がプルプル震えてくる」
といった症状です。
これは小脳の特徴の症状で【企図振戦(きとしんせん)】と呼ばれます。
③ めまいやふらつきが起こる
小脳は
バランスの調整にも関わっているため
- めまい
- 強いふらつき
が起こることがあります。
④ 言葉がゆっくりになる(構音障害)
小脳が障害されると
話し方がゆっくりになったり、強弱が定まらなかったりと
発語に障害が出ることがあります。
これは
構音障害
と呼ばれる症状です。
まとめ
小脳は
体の動きをスムーズに調整する脳の場所です。
主な働きは
- 体のバランスを保つ
- 動きをスムーズにする
- 動きのタイミングを調整する
などです。
そのため小脳がダメージを受けると
- ふらつき(失調)
- 手の動きがぎこちなくなる
- めまい
- 話しにくさ(構音障害)
などの症状が現れることがあります。
普段私たちが自然にできている動きは、
小脳の細かい調整によって支えられています。
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