「🗽手術後、体はどう変わる?」術後リハビリの流れを優しく解説します💡

「リハビリって、何をするの?」
「どこまで回復できるんだろう……」
そんな不安に、寄り添いながら答えます。
- 手術後に体はどんなふうに変わる?
- リハビリって具体的に何をするの?
- 入院中・退院後、リハビリはどう進むの?
- 治療中でも、動いていいの?
「リハビリ」と聞くと、「つらい訓練」「頑張って体を鍛えるもの」というイメージを持つ方も多いかもしれません。でも、脳腫瘍後のリハビリは少し違います。
脳腫瘍後のリハビリの目標は、「元通りの体に戻ること」だけではありません。「今の自分でできる生活を、少しずつ広げていくこと」です。焦らなくていい。比べなくていい。昨日の自分より少し動けたら、それで十分。
手術翌日から、ベッドサイドでリハビリが始まることがほとんどです。「早く動く」ことで、筋力の低下や床ずれ、肺炎などを予防できます。最初は「体を起こす」「ベッドに座る」といった小さなステップから。焦らず、ゆっくりで大丈夫です。
歩行・階段・家事・入浴など、日常生活の動作を少しずつ回復させていきます。言葉が出にくい場合は言語聴覚士(ST)、手先の動作が不自由な場合は作業療法士(OT)も一緒に関わります。放射線・お薬の治療中も、体の状態を見ながらリハビリを続けることが大切です。
在宅での自主トレーニング・訪問リハビリ・デイケアなどを組み合わせながら、仕事や趣味、社会参加へと少しずつ広げていきます。「完全に元通り」でなくても、自分なりの充実した日常を作っていける期間です。
放射線や化学療法中に「とにかく疲れる」「何もする気になれない」という症状を感じる方が多いです。これは「がん関連疲労(Cancer-Related Fatigue)」と呼ばれる症状で、気力・体力の問題ではなく、れっきとした医学的な症状です。
「もっと頑張れるはずなのに」と自分を責めてしまう方がいます。でも、疲れは体が「今は休んで」と言っているサインです。休むことも、立派なリハビリの一部。無理せず、今日の自分のコンディションに合わせて動くことが、長く続けるコツです。
- 「少し物足りない」くらいで止める — やり過ぎると翌日動けなくなる
- 午前中の元気な時間を活用する — 疲れやすい時間帯を把握しよう
- 歩くだけでも十分 — 難しい運動より、毎日少し歩く習慣のほうが大切
- 「今日できなかった」より「今日できたこと」を数える
リハビリに取り組む家族を見ていて、「もっとやってほしい」「なぜ動かないのだろう」と感じることがあるかもしれません。でも、見えない疲れや痛み、気持ちの落ち込みが、体の動きを止めていることも多いのです。
「頑張れ」よりも、「今日も動けたね」「ゆっくりでいいよ」の一言が、患者さんの気持ちを軽くします。リハビリのペースは、患者さん自身と医療チームが決めるもの。ご家族は「見守る・一緒にいる」だけで、とても大きな力になっています。
PTとして患者さんのリハビリを支えてきた自分が、手術後に自分の足でうまく歩けなくなったとき——正直、焦りました。「これで復職できるのだろうか」って。
でもそこで初めてわかったんです。「がんばれ」って言葉がいかに重いか。すでに精一杯の患者さんに「もっと」を求めることの酷さを、患者になって初めて実感しました。
今だから言えること——リハビリはゴールじゃなく、今日の自分と付き合い続けること。それができたら、それで十分なんです。
- Campbell KL, et al. “Exercise Guidelines for Cancer Survivors: Consensus Statement from International Multidisciplinary Roundtable.” Med Sci Sports Exerc. 2019;51(11):2375-2390. PubMed: 31626055
- Schmitz KH, et al. “American College of Sports Medicine Roundtable on Exercise Guidelines for Cancer Survivors.” Med Sci Sports Exerc. 2010;42(7):1409-1426. PubMed: 20559064
- 国立がん研究センター がん情報サービス. 「がんとリハビリテーション」. https://ganjoho.jp/public/support/rehabilitation/index.html
- 国立がん研究センター がん情報サービス. 「がんに伴う倦怠感(がん関連疲労)」. https://ganjoho.jp/public/support/condition/fatigue.html





