🧠グリオーマのグレードって何?悪性度の違いを優しく解説します💡

——グレードって、何?3って、どのくらい悪いの?
そんな疑問に、できるだけやさしく答えます。
- グレード1〜4って何が違うの?
- グレードが高いほど、すごく危ないの?
- 「IDH変異」「MGMT」って先生が言っていたけど、何のこと?
- グレードで治療の内容は変わるの?
グリオーマ(神経膠腫)のグレードとは、簡単に言うと「腫瘍細胞がどのくらい速く増えるか」「どのくらい正常の脳に入り込んでいるか」を示す数字です。グレード1〜4があり、数字が大きいほど悪性度が高くなります。
でも大切なのは、グレードだけで予後(この先どうなるか)のすべては決まらないということです。同じグレードでも、遺伝子の状態や治療への反応性によって、経過はかなり変わります。数字だけで一喜一憂しすぎないでほしいんです。
1
増えるスピードがとても遅く、周囲の脳への浸潤も少ないタイプです。代表的なのは「毛様細胞性星細胞腫」で、小児に多く見られます。手術でうまく取れれば、完治を目指せることもあります。
2
増えるスピードは比較的ゆっくりですが、正常な脳にじわじわと広がる性質があります。「低悪性度グリオーマ」と呼ばれます。年齢や腫瘍の状態によっては、しばらく経過を見ることもあります。5〜10年以上の生存例も多くあります。
3
グレード2より増殖が速く、手術後に放射線とお薬(化学療法)を組み合わせて治療します。「退形成性星細胞腫」「退形成性乏突起膠腫」などがこれに当たります。遺伝子の状態によって予後に幅があります。
4
最も増殖が速いタイプで、治療が最も難しいグリオーマです。手術後に放射線+テモゾロミド(飲み薬)という標準治療(Stupp法)を行います。ただし、遺伝子の状態が良ければ生存期間が大きく改善することも知られています。
「グレード4=すぐに終わり」ではありません。治療法は年々進歩していますし、個人差も大きい。数字はあくまで腫瘍の「性質」を示す目安。あなた自身の可能性を閉じる数字ではないんです。
最近の脳腫瘍診断では、腫瘍の見た目(顕微鏡での形)だけでなく、腫瘍細胞の遺伝子の状態も調べるようになりました。難しそうな言葉ですが、基本的には「この腫瘍が治療にどう反応するか」を予測するための情報です。
腫瘍細胞の遺伝子に「IDH変異」があると、予後が比較的良い傾向があります。グレード2・3のグリオーマに多く見られます。「IDH変異あり(mutant)」と言われたら、比較的良い知らせと受け取っていいでしょう。
「MGMTがメチル化されている」と言われたら、飲み薬(テモゾロミド)が効きやすい状態です。主にグレード4の膠芽腫で重要な指標です。メチル化ありの場合、生存期間が改善することが多くの研究で示されています。
乏突起膠腫(グレード2・3)に特有の遺伝子変化です。この変化がある腫瘍は、化学療法によく反応し、予後が良い傾向があります。
「私の腫瘍のIDH変異やMGMTはどうでしたか?」と担当医に聞いてみましょう。難しい言葉ですが、「この腫瘍が治療に反応しやすいかどうか」を知る大切な情報です。聞いてはいけないことなんて、何もありません。
「グリオーマ グレード3」——告知されたとき、僕は「3か、4じゃなくてよかった」と思いました。PTとして数字に慣れていたせいか、妙に冷静でいられました。
でも夜になって一人になると、じわじわと怖くなりました。「グレード3って、どのくらい悪いんだろう」「あとどのくらい生きられるんだろう」——そんなことを布団の中で考え続け、同じサイトをずーっとみていました。
今は、あのときの自分に伝えたいことがあります。数字は目安にすぎない。あなたの未来は、その数字だけでは決まらない。そして、怖いと思うのは当然のことだよ、と。
- 日本脳腫瘍学会・日本脳神経外科学会. 「脳腫瘍診療ガイドライン 成人脳腫瘍編 2024年版」. 金原出版. 2024年. https://www.kanehara-shuppan.co.jp/
- Louis DN, et al. “The 2021 WHO Classification of Tumors of the Central Nervous System.” Neuro-Oncology. 2021;23(8):1231-1251. PubMed: 34185076
- 国立がん研究センター がん情報サービス. 「神経膠腫(グリオーマ)」. https://ganjoho.jp/public/cancer/glioma/index.html
- Hegi ME, et al. “MGMT gene silencing and benefit from temozolomide in glioblastoma.” N Engl J Med. 2005;352(10):997-1003. PubMed: 15758010




